真夏の暑さや、紫外線から肌を守るためには必須アイテムの日傘。
選ぶ際に遮光率やUVカット率などの数値が示されることが多いですが、この違いはご存じでしょうか。
- 〇遮光率とは…
-
可視光線(400~800nm)をどれだけ遮っているかを示す。
100%に近いほど、熱さを感じにくくなる。
- 〇紫外線遮光率(UVカット率)とは…
-
紫外線(290~400nm)をどれだけ遮っているかを示す。
100%に近いほど、日焼けや肌へのダメージを抑えられる。
遮光率と紫外線遮光率は全く別物ということがお分かりいただけたでしょうか。
つまり遮光率が100%でも、紫外線遮光率が100%でなければ肌へのダメージは避けられないということになります。
従って遮光率と紫外線遮光率の2つの数字を見ることが大切です。
しかしネット上には、本当に遮光率と紫外線遮光率が測定されているのか不確かな物が存在します。
そこで本記事では、遮光率・紫外線遮光率ともに100%の測定結果が掲載された、信頼できる日傘のみを紹介いたします。
遮光率100%の定義とは?

まず始めに遮光率100%の定義を説明します。
(日傘紹介まで読み飛ばす場合は、こちらをクリック)
遮光率の測定は、基本的にJIS(日本産業規格)で定められた方法で行います。
以下の『JIS L 1055 A法』というのが、遮光率の測定に該当する方法となります。
出典:マスダ株式会社(https://masuda-tx-ap.co.jp/column/uvcut)
100000 lx(ルクス)の光を遮光生地に当て、試験箱内の照度計がどの程度のlxを検出するかテストを行います。
100000 lx は晴れの日の直射日光に相当する照度となります。
完全遮光と言われているものは、照度計が「0 lx」を示している=全く光を通していないものということです。
逆に言えば、0.1 lxでも検出すれば遮光率は「99.9%」となってしまいます。
従って完全遮光の日傘を選ぶポイントは、JIS規格の試験で遮光率100%が証明されているものとなります。
これから紹介する日傘は全て、この試験結果が掲載されているもののみとなっています。
UVカットの性能を見るには?

UV、すなわち紫外線の遮蔽率も基本的にJIS規格(JIS L 1925)に沿って測定されます。
遮光率で使用する装置と少し異なりますが、同じように紫外線を照射してどれだけ透過するかを測定しています。
また、UPF(紫外線防護係数)の測定結果を掲載しているブランドもあります。
URF15、URF20、と5ずつ数値を刻み、最高でURF50+という格付けになります。
URF15ならば素肌の状態と比較して、紫外線の影響を受けるのに約15倍の時間を要するという意味になります。
最高位のURF50+は、約55倍以上の時間を要するという意味となります。
紫外線をしっかり防ぎたいならば基本的に紫外線遮光率100%のものを選べば良いですが、さらにURF50+の格付けがされているものを選べば、より安心かと思います。
では、遮光率・紫外線遮蔽率100%の折りたたみ日傘を紹介していきます。
芦屋ロサブラン

芦屋ロサブランの日傘は高価格ですが、その機能性とデザインはトップクラス。
生地が光を通さないようになっているため、生地が破れない限り遮光率100%。
高品質な国産の生地を使用しています。
日傘の内側は地面や壁からの照り返し光を吸収できるように、ブラックラミネート加工がされています。
完全遮光はもちろん、紫外線遮蔽率も100%。紫外線保護係数も最高値であるURF50+です。
近赤外線も99.9%以上カットし、あらゆる光から肌を守ります。
撥水加工もされているため、雨の日でも使用できます。
手持ち部分は最高級の竹素材を使っており、高級感があります。
傘袋のストラップにはカラビナが装着されており、バッグなどに取り付けて持ち運びも可能。
楽天でもっともレビューされている2タイプの日傘を紹介します。
2段のショートタイプ
2段ショートタイプは手持ち部分が曲がり構造で持ちやすく、長傘としても持ち運べる仕様となっています。
- 重量:約255g
- 傘の直径:約88cm
- 折りたたみ時の長さ:約40cm
- 伸ばした時の長さ:約64cm
カラーデザインも豊富なので、デザインにこだわりたい方にもおすすめ。

3段タイプ
3段タイプはコンパクトさが特徴の日傘となっています。
- 重量:約220g
- 傘の直径:約88cm
- 折りたたみ時の長さ:約24cm
- 伸ばした時の長さ:約54cm
鞄に収納したり、なるべく軽量なものがいい方にはおすすめ。

CLASSICO(クラシコ)

CLASSICOの日傘は中~高価格帯ですが、十分な性能を有しています。
生地に遮光機能があるので、生地が破損しない限り遮光性は保たれます。
傘の裏側は照り返し対策のため、ブラックラミネート加工がされています。
紫外線遮蔽率も100%となっております。
撥水加工もあり、雨の日でも使用できます。
また手持ち部分は天然竹を使用した曲がりハンドルで、高級感があるものとなっています。
もっともレビューされているのは3段折りたたみ式のものとなります。
- 重量:約310g
- 傘の直径:約84cm
- 折りたたみ時の長さ:約34cm
- 伸ばした時の長さ:約62cm
ロサブランの3段タイプは、手持ち部分が小さな円柱構造でコンパクト。
クラシコの3段タイプは持ちやすい曲がりハンドルになっていますので、コンパクトだけど手持ち部分は持ちやすいものがいい、という方はクラシコ製がおすすめです。

ちなみに同じクラシコの完全遮光品で、2000円ほど価格の安いものがあります。
そちらは傘裏側のブラックラミネート加工ではなく、やや照り返し対策が弱めになっています。
それでも遮光性能に差はありませんので、照り返し対策にこだわらない方はそちらでも良いでしょう。

UVO(ウーボ)

UVOの折りたたみ日傘は中価格帯ですが、遮光性能はトップクラス。
日傘の内側は地面や壁からの照り返し光を吸収する、ブラックラミネート加工です。
また紫外線遮蔽率も100%。紫外線保護係数も最高値であるURF50+です。
撥水加工もされているため、雨の日でも使用できます。
2022年7月現在、人気商品の2段・3段タイプは残念ながら売り切れ状態。
また販売開始されたら、更新したいと思います。
KIZAWA(キザワ)

KIZAWAの日傘は低~中価格帯ですが、十分な遮光性能と機能性を備えています。
日傘の内側は照り返し光を吸収しやすい黒色ですが、ラミネート加工かどうかは不明です。
※ラミネートではない場合、ムラがあったり剥がれるリスクがあり、安価な物が多いです。
紫外線遮蔽率は100%の実力を有しています。
また近赤外線の光も99.9%以上吸収するという測定結果が提示されています。
撥水加工もされているため、雨の日でも使うことができます。
もっともレビューされているのは2022年にリニューアルされた、やや大きめサイズのものです
- 重量:約240g
- 傘の直径:約95cm
- 折りたたみ時の長さ:約27.5cm
- 伸ばした時の長さ:約54.5cm
手元にボタンがあり、ワンタッチで自動開閉できるのが特徴的です。
傘の直径が大きいにも関わらず、約240gという軽量さを実現しています。
手ごろな価格で軽量かつ大きめのものが欲しい、という方におすすめ。
MAKEZ(マケズ)

MAKEZの日傘は低~中価格帯ですが、十分な遮光性能と機能性を備えています。
製品画像を見る限り、傘の内側は黒っぽいですが、照り返し対策に関する記述はありません。
紫外線遮蔽率は100%、近赤外線の光も99.9%の遮蔽率があります。
撥水加工もされているため、雨の日でも使うことができます。
もっともレビューされているタイプは、やや大きめサイズのものです。
- 重量:約270~295g
- 傘の直径:約96cm
- 折りたたみ時の長さ:約25.3cm
- 伸ばした時の長さ:約55cm
KIZAWAとほぼ同じスペックですが、重量が30~50gほど重いです。
しかし傘の直径は1cm大きく、折りたたみ時はこちらの方が2cmほど小さめ。
少しでも小さく折りたたみたいという方はこちらがおすすめ。

まとめ
最後に本記事で紹介した折りたたみ日傘のまとめです。
芦屋ロサブラン | CLASSICO | UVO | KIZAWA | MAKEZ | |
価格 | 高 | 高~中 | 中 | 中~低 | 中~低 |
遮光率 | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% |
紫外線遮光率 | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% |
紫外線保護係数 | URF50+ | – | URF50+ | – | – |
ブラックラミネート加工 | 〇 | 〇 | 〇 | – | – |
近赤外線カット率 | 99.9%以上 | – | – | 99.9%以上 | 99.9%以上 |
撥水加工 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
備考 | 傘袋にカラビナ付き | – | – | 自動開閉可 | – |
日傘に関しては、機能性が高ければ高いほど、価格が上がる傾向があります。
逆に言えば、高価格の物は品質が保証されているという証拠でもあります。
安かろう悪かろうという言葉もありますので、価格だけではなく品質や性能をしっかり確認することをおすすめします。
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